◇那須高原の郷土料理◇ 那須高原のスローフードな郷土料理レシピ集!

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郷土料理のいろいろ知恵袋

那須高原のうどんは地粉で作る
那須高原の郷土料理に欠かせないレシピというとうどんですが、四国の讃岐うどんのようにご当地名物なのかというとそうでもなくて、家庭の食卓でズルズルとやっているわけであります。

那須高原には中小規模の製麺所や製粉所がたくさんあります。小麦粉の産地でもありまして、道の駅なんかに行けば地粉が手に入るという恵まれた環境にあります。

では、旅行がてらにうどんを一杯といきたいとこですが、那須高原にうどん屋は少ないです。お店で麺を食べるならどうしても蕎麦屋やラーメン屋のほうになってしまう。なんで?

つまり、うどんは自家製で手打ちうどんを食べるので、わざわざお店に行かなくてもいいわけなのです。那須高原ではかなりの割合で自家製だと思いますよ。大田原市湯津上あたりをドライブしていると、うどんを干して乾麺にしている民家を見かけたりします。

那須高原エリア全域にわたってうどんが郷土料理になっていますが、那須塩原市の「ぶっかけうどん・かてうどん」は手打ちうどんを大根の千切りと茹でて煮干だしの味噌汁をかけ、青菜のおひたしやなすをのせるのが昔ながらの食べ方です。うどんは味噌味、そばは醤油味がスタンダードとのこと。さくら市喜連川では「むけの一日」にうどんを食べる風習がありました。午前10時に新小麦で作ったうどんを食べ、「うどんを食べたら桑の木へ行ってつかまってこい」という慣わしがありました。
秋山製麺の巻きうどんはコシもしっかり お好みの太さに切って食べられるスグレモノ
那須町の道の駅「東山道伊王野」で売っている「守子めん」 おなじみ星野製麺のうどんはスーパーで販売中
那須高原のうどんで押さえておきたいポイントは「島田うどん」のこと。イメージとしては秋田県の「稲庭うどん」に近いですが、これは栃木県北部の特産品です。細いうどんを干している様子が昔の花嫁の髪形「高島田」の形に似ていることからそう呼ばれています。普通のうどんよりも手間がかかるのでちっょとした高級うどんといった感じで、うちのお中元も毎年島田うどんが贈られたりするわけです。那珂川町馬頭では、物々交換だった時代に小麦1斗で島田うどん12束と交換したそうです。

もう一つ、那須高原のうどんの特徴で「巻きうどん」というものがあります。これは小麦粉の生地が巻いたままになっていて、茹でるときにお好みの太さに切ります。ぶっとく膨らむので、味噌煮込みや鍋なんかに入れます。山梨県の「ほうとう」に似ていますが、巻きうどんは汁をよく吸い込み、歯ごたえがモチモチしていてとても美味しいです。これで猪鍋や鴨鍋なんかをやったら大変なことになりそう。

で、讃岐うどんなんかはコシにこだわりますよね。那須高原のほうではあまりコシが強いと馬鹿にする傾向があります。力加減を知らないと――。おそらく「すいとん」の延長線上に「うどん」があるわけで、煮込んで味が染み込まないとうどんではないわけです。

私ことギンナンがごひいきにしているうどん屋では、野菜と鶏の醤油汁にうどんを煮込んで食べさせてくれるんですが、これがホント絶品なんです。マチコさんはレシピを見抜いて「ふるっぱ」だと言いました。つまり卵を産まなくなった廃鶏(はいけい)のことで、軍鶏並みの肉質と旨味が詰まっているんです。
ざっとまとめてみると、那須高原で小麦粉を買うなら道の駅「東山道伊王野」、道の駅「湯の香しおばら」、道の駅「那須与一の里」で売っています。お近くの製粉所や製麺所でも販売しているので地粉を買い求めましょう。

巻きうどんのおすすめは那須塩原市の「秋山製麺」です。那須高原のスーパーでうどんを買うなら「星野製麺」のブランドがなじみ深いです。那須高原のリゾートエリアでうどんを食べるならやっぱり「うどん匠人岡本」なりますね。島田うどんはたくさん製麺所があるのでどれとは決めかねますが、那須烏山市の島田うどんは美味しいですよ。
老夫婦がうどんを天日干ししています
那須塩原市木綿畑交差点の名もなき製麺所 一束100円です。稲庭うどん並みに美味
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