◇那須高原の郷土料理◇ 那須高原のスローフードな郷土料理レシピ集!

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郷土料理のいろいろ知恵袋

山椒の棒ですりこぐ自然薯は粘りがすごい!
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那須高原の高級食材というと“自然薯”になりますね。「じねんじょ」と呼びますが「ヤマノイモ」のこと。種類はちょっと違うのだけども家庭で作る「とろろかけご飯」のアレなわけです。自然薯の実は“むかご”といって、これまた珍味な食材です。

静岡県では古くからの名物なのですが、歌川広重の「東海道五十三次」には「名ぶつ・とろろ汁」の看板を下げた浮世絵があります。弥次さん喜田さんが登場する十返舎一九の「東海道中膝栗毛」の中でもとろろ汁を書いていますね。

「うめ若菜 丸子の宿の とろろ汁」

――と、詠んだのは那須高原とも縁のある松尾芭蕉なのですが、ともかく旅人は丸子宿でとろろ汁を食べないと後にも先にも進まないといった感じで、今でも旧街道に茅葺屋根の「丁子屋」という老舗が残っていたりするわけです。

「自然薯はどうして高級食材なのか?」ということですが、天然の自然薯というのは山の中で自生しているわけです。秋になると葉っぱが枯れるので、蔓を見つてひょろ長いスコップで掘り起こします。サツマイモの芋掘りとはわけが違って、相手は小石や土に絡みついているので50センチほどの穴を掘ってやっとこ収穫できるのです。つまり、天然の自然薯は味がよいということの他に、掘り起こす手間がかかるので、1本3000円〜5000円なんていう値段がついています。実際に那須高原で「自然薯を掘り」をした人の体験記があるので参考まで。

大田原市黒羽向町の「くろばねふるさと物産センター 那須塩原市の道の駅「湯の香しおばら
那須塩原市の道の駅「明治の森・黒磯 さくら市の道の駅「きつれがわ

那須高原の道の駅や野菜直売所でも自然薯が売られていますが、ほとんどは畑で栽培されたものなので間違わないように。見分け方は表面がワサビや高羅人参のようにゴツゴツしていて色がまっ黒なのは天然もの。逆に表面がきれいなものは栽培もので、パイプの中で育っているのでひょろ長いです。

私ことギンナンのうちでは、栽培もののほうを好んで食べています。天然ものは魚でいえば大トロのようなもの。餅のように粘りが強くて味がくどいので、とろろ飯をさっぱりと食べたいときは栽培もので十分ですよ。大田原市の「じねんくんの家」は自然薯の専門店なのでおすすめしておきたいと思います。

で、自然薯をするときは「すり鉢」と「すりこぎ棒」が必要なわけですが、ここにもこだわりがあって――

「すりこぎ棒は山椒の木を使うと解毒作用がある」

――ということで、昔から使ってきた調理器なんです。すり鉢ですっていると、すりこぎ棒のほうから山椒のエキスが微量に加わるんですね。那須高原の道の駅でも売られているのでぜひお一ついかがですか?
山椒の木の先を削って使う むらなく力が入るので使いやすい
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